夏越の祓

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旧暦の6月のおわりには、全国の神社で夏越の祓が行われている。神社の境内に茅の輪などが掲げられているのがその準備のようなもので、この夏越の祓によって、半年分の厄災が祓われ、次の半年に向けてのスパートとなる。

こういう行事は、やはり本人が実際に神社におもむいて祓えを受けるのがいちばんよいのだが、そうもいかない事情というものがあるだろう。

そうしたときに便利なのが、郵便でも夏越の祓を受け付けてくれるという神社で、和紙を切ってつくった人形(ひとがた)と返信用封筒をセットにして送ってくれるというところも多い。

あらかじめ郵便局で振り込む初穂料なども千円くらいのものなので、普通にお祓いを受けるよりは格安だし、一度ぐらい受けてみてもよいだろう。

特に、厄年にあたっているとか、四柱推命などの占いで良くない星回りというのであれば、なおさら夏越の祓のようなもので、災厄を払っておいたほうが良いというものだ。

人形は息を三度吹きかけるとか、体を撫で回すなどして使い、穢れを本体である自分の体から移すわけだが、返信用封筒で送り返された神社のほうでは、祓いをして適当な川に流してくれる。

自分が過去に行った神社のなかで、茨城の常陸国総社宮のものは、夏越の祓の案内文書を開封しただけでも身体的にぞわっとした特有の感覚があったし、挙行済みの案内を受け取ったときにも、やはり身体的な感覚があったので、正しく祓われていたことがわかった。

常陸国総社宮は、国司参拝の便宜のためにかつての常陸国の神々をあわせ祀った神社で、現在では「石岡のおまつり」という華麗な例大祭で知られているところだが、郵便だろうと何だろうと、意外と神社でのお祓いというのは効果があるということなのだ。