小國神社は、遠江国の一宮として知られている神社で、かなり奥まった山の中にあるのだが、いつ行ってもかなりの人出があるので、地元ではかなり名を知られているのであろう。
ここをはじめて訪れたのは、かなり以前のことになるが、そのとき自分として行きたかったのは、実は秋葉神社のほうであり、途中まで秋葉神社の看板を見て道を進んでいたはずが、なぜかこの神社に来ることになってしまったのだ。
単純にいえば、道を間違えたのだということなのだが、あとから自分が進んだルートを地図を見返して考えてみても、秋葉神社ゆきのルートとは驚くほどかけ離れているので、なにか強制的な力が働いたとしか思えない。
事前に行き先か決まっているのにもかかわらず、呼ばれるときというのは、このようになんだかわからない理由が重なって、気づいたら特定の神社、この場合は小國神社に引き寄せられているというわけなのである。
この小國神社というのは、本宮山という神体山を古代から背負っていて、しかも境内には宮川という清流が流れているので、なかなか雰囲気のすぐれたところであったが、そこまでして呼び寄せられた理由は何だったのかというのは、今もって不明である。
その後も機会があるごとに何度かお参りしているのだが、やはり落ち着いた良さの残るところではあると思う。
宮川の清流は、周囲にもみじなどがあって、秋には写真の愛好家かなにかか、カメラを手にした玄人っポイ人たちも、けっこうな数が訪れている。
いつぞやはそうした写真の展示会のようなことも、やっていたような記憶があるので、イベント的なことも、この小國神社ではけっこう盛んなのかもしれない。
別に呼ばれても呼ばれなくても、お参りするのにはひじょうに良い神社のひとつだと思う。