現実の人間をタルパ、人工精霊として設定する場合

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タルパや人工精霊などというものは、意識の力を用いて人ならざる存在をつくるようなものだが、何をしてほしいのかという内容にあわせて、適切な形を設定してやるとうまくいく。
そうであれば、歴史上の偉人の顔写真などを拝借して、その人そっくりの姿になるようにするというのは、一見すると効果的なように思える。
たとえば、タルパや人工精霊といったものに、勉強をサポートしてほしいというときに、歴史上の大学者として知られる人物そっくりの外見に設定するといったことである。
しかし、昔こうしたことを自分でもやってみたことがあるが、あまり上手くはいかなかった。

外見をそっくりにすると、内面もそっくりになるというのはままあることで、その人物の癖、たとえば無駄に気位が高くてとっつきにくいとか、精神的に弱々しいといったところまで似てきてしまうということがある。
これは史実としてその人物がそのような性格であったかどうかというよりも、歴史のなかでつくられてきた人々の共通認識、それは講談でも落語でも小説でも何でもよいのだが、ともかくも「みんながそう思っている」という性格のほうで再現されやすくなる。

また、タルパや人工精霊には自分をサポートさせるのであるから、少なくとも自分自身のほうが上位、相手は雇われ人なり召使いなりペットなり便利な機械なりといった位置づけでなければならないはずだ。
たとえば80歳くらいの老人が学生である自分の家庭教師になった場合と、せいぜい20歳くらいの大学生が家庭教師になった場合を想像で比較してみればわかると思うが、あまりの大学者にサポートされても、自分との関係性が上手くはいかないのである。

それでは、上手くいかなくなったタルパや人工精霊がその後どうなるかといえば、普通は意識を向けなければ自然とエネルギーが枯渇して、枯れてしまうというか、勝手に消滅してしまうので、巷でいわれるほどには心配はいらないのではないかとは思っている。