千葉県の成田山新勝寺は、全国にも別院なり分院なりをもっているが、ここは平将門の乱のときに関東に派遣された寛朝大僧正が、弘法大師作と伝わる不動明王像をもって調伏祈祷を行ったのがはじまりとされている。
私は一時期、平氏一門、あるいは平将門がらみの神社旧跡を意図せずして訪れることが多かったので、自分からここに行くのはちょっと控えていたのだが、ある時機会があって成田山新勝寺や犬山別院などを訪れることになった。
どちらも本堂のなかに立ち入れるようになっているが、かなり濃密なパワーがあるし、場合によっては強すぎで気分が悪くなってしまう人もいるかもしれない。
不思議なことだが、大本山の新勝寺のほうが、若干なりとも観光地化されているせいだろうか、犬山別院と比べると強いと言っても幾分マイルドな感じはした。
どちらも年がら年中護摩祈祷を行っているようで、厄除け祈願希望者も大勢いたが、本尊の不動明王は忿怒の形相であるから、厄除け、厄祓いなど、祈願のなかでも荒っぽい系統のものについてはたしかに効果が大きそうだ。
自分は今のところ受ける気はないが、いろいろな厄災を抱えているといった人は、この手の不動尊系統の護摩祈祷などが強力で適切だろう。