催眠療法、心理的ブロックの解除、ネガティブエネルギーの浄化など、細かな手法や名称はさまざまだろうが、スピリチュアルな方法で潜在意識のなかのわだかまりを排除すると、主観的にも「心が軽くなる」といった感覚を覚えることだろうが、もうひとつ、客観的に効果のほどがわかる事象が発生することがある。
それは、街を何の気無しに歩いているときなどに、他人から声を掛けられやすくなるということである。
この世の人間というのは誰しも外敵から身を守るためのスピリチュアルな意味でのバリアを張っているもので、あまりにそのバリアが強いようであると、当然ながらそうしたバリアを無意識的に察知している他人からは、声を掛けづらくなるものである。
何らかのスピリチュアルなワークによって、そのバリアが適度な範囲に抑えられたり、内面から出る雰囲気が変わってバリアの質が変化したりすると、他人に対しても安心感を与えられるようになる。
それが顕著に出るのが、たとえば街で道に迷った人に声を掛けられるとか、自動販売機の前で小銭の持ちあわせがない人に両替を求められるとか、改札に並んでいたら後ろのおばさんがニコニコしながら世間話を始めるとか、道を歩いていたら身につけていたアクセサリーのセンスを褒められたとか、目的やシチュエーションは問わないが、ともかくも赤の他人から好意的な雰囲気をもって話しかけられるということなのである。
ただし、そうした「声をかけやすい雰囲気」は、一度のワークを受けたからといって、未来永劫続くとは限らないことにも留意しなければならないだろう。
むやみに自分の周囲に厚いバリアを張りたがるというのは、心理的な癖のようなものなので、自分でも変わろうとする努力を何もしなければ、またもとに戻ってしまうということは、往々してあり得ることである。
そこで、スピリチュアルなワークを受けたときには、講師から指導されたのと同様のことを、あとで家に帰ってからも定期的に自分でやってみるなどの、復習をしたほうが良い場合もあることは、心しておいたほうが良いだろう。