廃仏毀釈後の境内

廃仏毀釈の際に興福寺の五重塔が5円だか25円だかで売りに出された、などといった話は昔聞いたことがあるが、地方によって違いが大きかったものの、仏教寺院はかなり徹底して破壊され尽くしたらしい。

神社なども昔から現在のような形で存在していたわけではなく、多くは神宮寺が傍らにあって、というよりも寺院の中に神社が存在したといったほうがよいのかもしれない。

それが廃仏毀釈によって立場が逆転し、独立を果たした神社からは仏教的な要素はすべて排除されることになったわけで、ときどき神社の境内に意味もなく駄々広い空き地があったりするのは、よく聞いてみると実はかつての別当寺が破壊された跡というケースが多い。

また、国家の宗祀として明治以降に新しく国費をもって社殿が造営された際、もとの位置と違ってしまったり、あるいは出所不明の祭神を強引に記紀に載っている祭神に改めさせられた例などもいくらでもあるようだ。

そうした歴史的な流れを踏まえて神社の境内を見ると、どうも現在の社殿のある位置とは違う方向からエネルギーの流れが来ているとか、物理的には何もないはずのところにエネルギーが存在している、要するに知る人ぞ知るパワースポット化しているとかいったことも、実は理由のあることなのかもしれない。

なので、空き地だと思って不用意に足を踏み入れると、実はそうではなかった、といったこともあるわけだ。

ちょっと見た目だけでは判断がつかないことがあるのだが、こうした擬似パワースポット的な場所というのは、(外観は別として)いまだにどう考えても仏様が守護しているよなあというところもあれば、あまりにも荒れ果てすぎて怪しいエネルギーがくすだまっているようなところもある。

そういえばある神社で不用意にそんな場所に入ってマムシが出てきて脅されたことがあるが、よほど警戒されていたようで、ある種の無言のメッセージのようなものだろう。