ポイント
秩父神社は、秩父鉄道の秩父駅から歩いてすぐの市街地にありますが、社殿の裏手には「柞の森」(ははそのもり)とよばれる古くからの鎮守の森がよく残されていて、なかなかご神気ただよう神社です。
社殿の四方にはさまざまな彫刻があり、それを眺めるだけでも見事なのですが、特に名工の左甚五郎作と伝わる東側の「つなぎの龍」は、鬼門除けとして彫られたものらしく、パワーがあります。
社殿の反対側のほうには、アニメの「あの日見た花の名前を僕達はまだ知らない。」の聖地巡礼に来た人たちのかわいらしい絵馬がまとまって飾られています。
社殿真裏には「北辰の梟」とよばれる彫刻があり、知恵のシンボルとしてこの秩父神社のトレードマークのようになっていますが、さらにこの場所は「天神地祇社」というかなりの横長のお社に面しています。
この「天神地祇社」というのは、高天原随一の知恵の神であった思兼命が、神々の会議をまとめて、天の岩戸にこもってしまった天照大御神を誘い出す策を出したことにちなんで、全国の一宮の祭神をすべて勧請したものとされており、一度に一宮を参拝できるすごいポイントです。
また、境内にごろっと置かれている「神降石」や、水占いもできる「柞の祓川」などもパワースポットのひとつですし、「柞稲荷神社」などの摂末社もお参りしておきたいところです。
かなりの人気行事で近くのホテルや旅館は数か月前から満員になってしまいますが、もし機会があれば、エネルギッシュな「秩父夜祭」を楽しむのもよいと思います。
案内地図
概要
- 所在地
- 埼玉県秩父市番場町1-3
- 交通手段
- 秩父鉄道秩父駅から徒歩約3分
- 電話番号
- 0494-22-0262
- ホームページ
- [リンク]
- 主祭神
- 八意思兼命、知知夫彦命、天御中主命、秩父宮雍仁親王
- その他
- 境内の東西に無料駐車場あり。
中世には仏教的な妙見信仰と習合し、「秩父妙見宮」として、特に秩父平氏の一門を中心に篤く信仰されました。
現在の社殿は、天正年間に徳川家康が寄進したもので、江戸時代初期の建築様式をよく伝える、みごとな彫刻をもつ極彩色の建物で、埼玉県の有形文化財に指定されています。
また、毎年12月3日に行われる例祭は、巨大な屋台(山車)の引き回しなど見どころが多く、「秩父夜祭」として国の重要無形民俗文化財に指定されており、京都の祇園祭、飛騨高山祭とともに「日本三大曳山祭」のひとつに数えられます。