ポイント
防府天満宮は、市街地を見下ろす酒垂山の中腹にありますが、この山の麓にはもとの周防国府、周防国分寺などが集まっている上、防府の街並みそのものが防府天満宮を中心に栄えてきた(鳥居前町)ということもあって、やはり最初から地理的にすぐれた場所を選んだ結果という気がします。
社殿は火災のために戦後になってから建てられたものだそうですが、雰囲気を損なわず、なかなか風情のあるたたずまいで、江戸時代に長州藩の藩主が五重塔をつくろうとしたものの財政難で設計変更されたという「春風楼」のある場所なども良さげです。
菅原道真といえば清涼殿に雷を落とした怨霊としてのイメージも根強いですが、防府天満宮についてはそういった感じはなく、むしろ雪冤であるとか、やはり学業成就や書画などの繊細な芸術系統で御利益がありそうで、特に梅の花が咲く時期に訪れるのは最高だと思います。
最近は恋愛成就のパワースポットとしても人気だそうで、たしかに良いスポットではありますが、個人的には何でも恋愛に結びつけるよりも、素直に学芸のほうを祈願しておいたほうが良いとは思います。
案内地図
概要
- 所在地
- 山口県防府市松崎町14-1
- 交通手段
- JR防府駅から徒歩15分
- 電話番号
- 0835-23-7700
- ホームページ
- [リンク]
- 主祭神
- 菅原道真公
- その他
- 境内裏(東側)に無料駐車場あり。
菅原道真が九州の太宰府におもむく途中で防府に立ち寄り、当地の美しい風景を気に入って、亡くなっても魂魄はこの地にとどまると明言したことから、亡くなった翌年にあたる延喜4年(904)に創建されたといいます。
防府天満宮のある酒垂山(天神山)には、梅や桜の木々が植えられていて、花の季節になると多くの観光客が訪れるほか、神籤でウシが当たる「牛替神事」や、白装束姿の男たちが練り歩く荒々しい「裸坊祭」などのめずらしいお祭りも行われています。