ポイント
「北海道」と言ってしまえば明治時代からの歴史となってしまいますが、実際には2万年以上前の先土器時代の「祝梅三角山遺跡」のようなものも見つかっていますし、和人の活動も中世以降拡大しており、「宇須岸館」(別名が「箱館」)をはじめとする「道南十二館」と呼ばれる館もあったといいます。
江戸時代には松前氏が独立した大名となって松前藩が成立し、和人地を支配することになりますが、そこに至る歴史のおおもとになった場所が、この「夷王山」です。
そのため、単なる海からの気が集まるパワースポットというよりも、聖地的な意味合いもある場所なのですが、海を見下ろす高台で眺めもすばらしく、歴史や自然が好きな人ならば、観光目当てでも十分に楽しめると思います。
夷王山はエゾヤマツツジの名所で、毎年6月に「夷王山まつり」も開催されてにぎやかになるそうですので、その時期を狙ってもよいと思います。
また、勝山館に祀られていた「館神八幡宮」は、実は遷座して夷王山のふもとの「上ノ国八幡宮」になっており、本殿は北海道内に現存する最古の木造建築として、小さいながらもたたずまいのあるところですので、あわせてぜひ参拝したいものです。
案内地図
概要
- 所在地
- 北海道檜山郡上ノ国町字勝山427
- 交通手段
- JR上ノ国駅から車で10分
- 電話番号
- 0139-55-2400
- ホームページ
- [リンク](上ノ国町)
- 主祭神
- 武田信広公
- その他
- 勝山館跡ガイダンス施設に無料駐車場。電話はガイダンス施設のもの。
和人とアイヌとの戦いである「コシャマインの乱」後には、日本海沿いの平地を見下ろすこの夷王山の山腹の斜面に勝山館が築造され、館神八幡宮や武将らの住居、客殿、物見櫓などのさまざまな建物が並びました。
この勝山館の後方には、中世に和人やアイヌの墓が600基ほど営まれ、「夷王山墳墓群」とよばれています。