日ごろ大事にしていたパワーグッズが忽然と姿を消してしまった。
実際のところは洗濯物といっしょに洗ってしまって排水口に消えたとか、部屋のどこかに落としてホコリをかぶったままになっているとか、そんなところかもしれない。
しかし、パワーグッズの面白いところは、そろそろ寿命かと思った矢先に、持ち主にとっては「忽然と」という表現がふさわしいくらいに唐突に失くなるとか、事故に遭いそうになった時に身代わりのようにして壊れてしまうというのが多いことだ。
パワーグッズの寿命については、一定の期間で持ち主の災厄を吸い取ってそのまま有効期限切れを迎えるものもあれば、半永久的に使えそうなものもある。
神社の御札などは典型的に有効期限があるものだし、パワーストーンのようなものも有効期限切れを迎えると勝手に割れて使い物にならなくなるというのはよく聞く話だ。
いっぽうで人為的につくられたグッズのなかには、半永久的な効果を発揮するものもあるようで、家にあるパープルプレートという、名前のとおり派手な紫色をした金属板などは、もう購入してから10年くらい経っているのではないかと思うが、未だに現役でパワーを発している。
肉体疲労などがあるときに、こうしたグッズでエネルギーをチャージするのは非常に有効なことだが、強力なグッズをあまり無茶な使い方をすると、弊害が生じることもある。
パープルプレートについていえば、材質が金属なので、あまりにも長時間にわたって人体に接触させていると、電気がビリビリと走ったようなしびれた感じがしたりする。
また、小銭を長時間いじっていると、金属アレルギーとでもいうのか、しばしば気持ち悪くなったりすることがあるが、パープルプレートを長時間接触せさていても、あれに似たような感覚が起きることがある。
こうしたグッズの副作用については、生活のなかで不快な出来事が起きるなどの運勢的な面であらわれることも多いが、パープルプレートについては、何か起きるにしても肉体面だけのようで、基本的に人体から離しておけば元に戻るため、ある意味では安心できるグッズかもしれない。
なお、これは副作用や好転反応といった面に限ったことなので、パープルプレートが一般的な場の浄化や願望実現などに使えないということではなく、そうした目的で使ってもよい。
もっとも、昔は虚弱体質を治したいからと、パープルプレートを布団の下に敷いて何週間も寝ていた時期があって、たわいもない副作用だが、現実問題としては厳しかったことがある。
会社が休みの日以外には真似はしないで欲しいが、このグッズを布団に敷いて眠ると、かなり深い睡眠になるようで、目覚まし時計を2つくらいかけていたとしても、朝なかなか起きられなくなってしまうのだ。
目覚めそのものは快適なのだが、起きた時には仕事に行く時間ギリギリとか、遅刻とかいうこともあって、さすがにパープルプレートのせいで遅刻したとはいえないので、言い訳に困ったことがあった。
そうした意味で、グッズを使うならば顕在意識の管理が及ぶ範囲内で、というのが危なくないだろう。